あらすじ
かつては大きな賞をとるなど、才能あるコピーライターだったカン・ダニ。
離婚を経験し、人生再起をかけて就職活動するも、どこからも返ってくるのは冷ややかな反応。三十路女性で、キャリア中断したダニへの風当たりは想像していたよりはるかに厳しかったのだ。
そんな中でどうにか出版社のアシスタント織を得るが、その編集長は年下の幼馴染であり、文壇のアイドルでもあるチャ・ウノだった。
微ネタバレ感想
ものすごく平和なラブストーリー。ヒロインは離婚して再出発しようとする三十路女性だけど、一度キャリアの途絶えた人間に対する社会の厳しさが序盤で描かれる。日本でもこういう傾向はあるよなあと思いつつ、韓国の方がより厳しいかもしれない。
今はどうだか知らないけど、韓国って日本以上に就職が厳しく、若くても高学歴でも苦労するらしいから。
でも何だかんだで自分を慕う年下男子という夢のような存在が温かく見守ってくれて、住む場所も提供してくれて、何とか職にもありついて……となってからは、どん底に突き落とされるようなこともあまりなくて、ちょっと波が立ってもじきに解決するので安心して見ていられる。
強いて言えば、他人の家に勝手に上がり込んで生活し始めたときは、あまりの図々しさと倫理観のなさに引いたけど、そこを乗り越えればちゃんとした大人同士の恋だった。
周りの人間も良い人が多い。二番手の男も感じが良かったし、一応ライバルポジの女の子も良い子だった。会社の人たちの人間関係も、重苦しくならない程度のコミカルさとちょっぴりのほろ苦さで描かれる。
舞台となる出版業界の良いところと辛いところが両方描かれていて、お仕事ドラマとしての面白さもあった。社会風刺的な要素も少しあり。
昔の韓流ドラマでは、親同士の因縁で引き裂かれ、事故に遭って記憶をなくし、ライバルが延々と嫌がらせしてきたもんだよな……ともはや歴史を振り返るような気持ちで、特に何事もなくハッピーエンドを迎える本作を見終った。
のめりこむほどの面白さはないが、ほっこりできるのでまた時間を置いてから観るかもしれない。
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