あらすじ
ひょんなことから高麗時代にタイムスリップしてしまった、化粧品販売員のコ・ハジン。
ヘ・スと名乗り高麗王の8人の皇子たちに囲まれて生活するうち、温厚なワン・ウクと惹かれ合うようになるが、皇子たちは王位継承権をめぐって複雑な感情と思惑が入り混じる関係だった。
ヘ・スもまた、その中に巻き込まれてゆくこととなる。
ネタバレ感想
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私が知る中では最もパッケージ詐欺だと叫びたくなるほど、見る前と見た後の印象が違いすぎるドラマだった。
こんな花びら舞い散る画像とサブタイトルよ。よくあるイケメンにちやほやされまくるハーレム系タイムスリップドラマやと思ったのに、こんな陰鬱な話だと分かるわけないやん。
びっくりするほど誰も幸せにならない話だった……一体誰向けなんだこの話は。悲恋厨の考える最高のドラマかなにかか?
エンディング後、こんな虚無感を味わったの初めてだよ。強いて言えばダンサーインザダークはこれを上回ったけど、ジャンルが違いすぎるのにいい勝負してるんじゃないよ。
ヒロインはタイムスリップするけど、未来の知識を有効活用して大活躍するわけでもなければ、特殊な力を手に入れるわけでもない。ただ恋に翻弄されるだけ。化粧品販売員としての経験が少しだけ活かされるけど、まじでそれだけ。
これってタイムスリップ物である必要あったのか?
急に皇子たちと近しくなってゆく異邦人という設定であれば、現代人である必要性はあまりなかったような。最終的に、悲しい別れの舞台装置としてしか活かされていなかった気がする。
タイムスリップ直後はお約束の挙動不審ぶりを披露し、なのに特別な理由もなく皇子たちと親しくなってゆき(この辺まではまだ少女漫画っぽさあった)、恋に落ち、というところまではまだ良いとして、後半の救われなさは異常。
心変わり(お相手変更)自体にはある程度納得できたんだけど、どっちのお相手も結果的にはヒロインを苦しめるだけの存在で、素直に応援できなくなっていった。
特にワン・ソはわけわかんないキャラだったな~。
冷酷にけど本当は無駄な殺生はせず、心優しいところもあるっていう設定だったっぽいけど、冒頭でいきなり無意味な殺生(馬)してるから説得力が皆無。ガチで冷酷じゃねえか。
王様になってからの行動もほぼ悪役だったし、あんなんで応援できるか!! できんわ!!
ルックスが好きなだけにすごく残念だった。愛が芽生えるまでの過程は結構好きだったんだけどな……もともとメンタルに問題があったんだよな……やはり選ぶべきはメンタルが安定していておおらかな男よ。
どうして皇后がワン・ソをあそこまで嫌っているのかもよく分からなかったし、傷跡をメイクで隠しただけで突然人生が進研ゼミ並にうまく行く理屈もわからなかった。雨乞いに成功して王になるのも(それでええんか?)感はある。
終盤の怒涛の不幸展開は、可哀そうで号泣……ではなく、理解不能でポカン、だった。運命に引き裂かれる二人……というより、もう少しやりようがあったはずの二人、という印象。
続きが気になって一気に見たものの、これだけ長い時間をかけて、こんなにも虚しい物語を見届けただけだったのかと、全ての時間を取り返したい気持ちになった。
でも、このやりどころのない怒りを誰かと共有したい気もする。文句だったらいくらでも出てくるから対戦お願いします。
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