あらすじ
999歳の九尾の狐シン・ウヨは、人間になるために人の精気を集め続けてきた。しかし精気を集めた玉を人間のイ・ダムが飲み込んでしまったため、取り戻すために同居することにする。
イ・ダムは言いたいことをためらわず口にするまっすぐな性格で、ごく普通の大学生。シン・ウヨと暮らすうちに彼に惹かれてゆくが、種族の違う二人は幸せをつかむことができるのか。
感想
人間になりたい九尾狐と大学生の同居ラブストーリー。同居に至るまでは結構スピーディーだけど、ヒロインの物わかりが良すぎて違和感。もっと驚いたり疑ったりするものでは?
と思いつつ、やや強引な展開にも3話くらいになると慣れる。
やたらと女子が転ぶ(そして男が抱き留める)のも、やたらと登場人物が泥酔して大騒ぎするのにも、まるでごまかせていない言い訳を周りが信じてくれることも、いつものやつだなって思えるようになってくる。
ストーリーの主軸はまあまあ面白いと思うけど、このシーン、いる? と思う展開も多かった。面白くなりそうでならなかったというか、二人から放たれる言葉で印象的なものがあまりなかった。全体的に薄味。あとギャグセンスが致命的に合わない。
展開も意外と地味というか普通で、毎日がドラマティックというわけではない。
でも視聴をやめるほどでなく、何となく最終話まで見られる程度には面白い(褒めているのかけなしているのか)。
主人公二人があまり好きになれなかったのが大きい。
特に、ヒロインが性に合わない。下品だし変顔がひどいし、わめき声には心底うんざりさせられる。作中で何度かドン引きした。
顔は可愛いし性格も悪くないけど、好きだと思うにはもうひと押しの魅力に欠ける。すごくはっきりきっぱりした性格で、余計なモジモジや遠回りがなかったのはまあ良かったけど。
九尾狐の方は落ち着いた大人の魅力があるけど、押しが弱くてウジウジしがちで頼りがいがなかった。ヒロインがいなかったら何一つ物語を動かせなかった男。
ライバルの男キャラ……空気。あんなに出番が多いのにあんなに存在感がないってことあるのか。
二人に試練を与えるための舞台装置みたいな扱いで不憫だった。もうちょっと掘り下げてやれよ……。ヒロインと視聴者、どちらの心も大して動かさないまま退場してしまった。
唯一、サブカップルは可愛くてよかった。
やたらと不幸な展開にして泣かせてくるわけではなく、ちゃんとハッピーエンドなのでそこだけは安心できる。
アマプラのレビューで期待したほどの面白さではなかったが、ご都合展開少女漫画が嫌いじゃない人、ドロドロしてないラブコメが見たい人はトライしてみてもいいかも。
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