あらすじ
名家である花家は、家長である花屹正の諫言がきっかけで突如没落。男たちは流刑地へ送られ、女たちは全財産を奪われ郊外の古びた家での暮らしを余儀なくされる。
夫人や令嬢たちが右往左往する中、花屹正の孫娘・花芷は一家のまとめ役として立て直しと男衆の買戻しを目指す。
皇帝の甥である顧晏惜と身分を知らないまま出会い恋に落ちてからは、暗く捻じ曲がった王族たちの政争にも少しずつ巻き込まれてゆくことに。
登場人物
花芷 演:張婧儀
花家の直系の孫娘。聡明で大胆、幼い頃に男装して祖父に同行した経験から広い見識と行動力を持つ。
芯の強さと賢さ、責任感から、没落後は一家の立て直しに奔走するリーダーとなる
顧晏惜 演:胡一天
凌王の世子、皇帝の甥。過去の事件から父を嫌い、自分を可愛がってくれた皇帝に忠誠を誓っている。武術の達人で、皇帝直属の諜報機関「七宿司」の司使として暗躍する。
花芷に出会い恋に落ちてからは男の少ない花家の拠り所ともなる
沈淇 演:呉希澤(ウー・シーザー)
沈家の長男で花芷の元許婚。花家の没落で破談となってからも花芷へ変わらぬ想いを抱き、友人として花家を助ける誠実な青年。勉強家で学識は高い
芍薬 演:盧昱曉(ルー・ユーシャオ)
顧晏惜の妹。幼少時に火事で母を失った経験から心の病を抱え言葉もたどたどしくなっていたが、花家との交流で心を開く。
医学への造詣が深く薬の調合もできる
沈煥 演:辺程(ビエン・チョン)
沈家の次男で沈淇の弟。勉強嫌いで遊んでばかりいる放蕩息子だが、芍薬と出会ってから少しずつ彼女を大切に想い始め、自分の生き方を見つめなおすようになる
花家の人々
林婉 演:劉佳(リウ・ジァ)
花家の大奥様、花芷の祖母。胆力のある人格者で、花家の精神的支柱。
型破りな花芷のこともあたたかく見守る
朱盈貞 演:田淼(ティエン・ミャオ)
花家の長男の正室で、花芷の母。気弱で行動力・判断力に欠け、流されがちな性格
斉蕙蘭 演:楊明娜(ヤン・ミンナー)
花家の次男の正室。柏礼の養育に全霊をかけている。秦氏とは折り合いが悪い
夏金娥 演:胡杏児(ミョーリー・ウー)
花家の三男の正室。商家の出で、数字の扱いには自負がある。勝気な性格で、いきなり一族の差配をはじめた花芷のことが面白くない
呉玉娘 演:方楚彤(ファン・チュートン)
花家の四男の正室。嫁いできたばかりのところで没落の苦難に見舞われる。
奥方の中ではまだ若いが分別があり、花芷の良き相談相手
秦氏 演:陳恒(チェン・ホン)
花家の三男の側室。柏礼の実母
花霊 演:王喬熙(ワン・チャオシー)
夏金娥の娘。詩歌に秀でた才女。花芷とは気が合わない
花琴
秦氏の娘。側室の娘であることから、結婚には夢を見ていない。自ら策略し、あえて8人もの側室のいる孫氏へ嫁ぐ
花容
側室の娘。金陽の転運使、蒋家の息子に見初められて嫁ぐ
花屹正 演:高雄
花家の当主であり、花芷の祖父。皇都の御史として真摯に働く高潔な人物だが、皇帝への諫言が不興を買い流罪となる。
花芷に目をかけており、各国への巡察の旅へ連れて行ったことも。
花平宇 演:蒋愷
花家の長男であり、花芷の父。花芷のことは令嬢らしくないことであまり良く思っていなかった
花平源
花家の次男
花平彦
花家の三男
花平陽 演:赫雷
花家の四男。苦難の中でも明るく振舞う。新婚の妻、呉玉娘を溺愛する
花柏礼
斉蕙蘭の息子として育てられているが、実母は秦氏。本人はそのことを知らない
花柏林
朱盈貞の息子で、花芷の弟
花柏瑜
夏金娥の息子。10才になっていたことから、他の男衆と共に流刑地へ送られた
花嫻
楊家へ嫁いだ花芷の叔母。夫からの暴力に悩んでいる
花静
宋家へ嫁いだ花芷の叔母。性格が悪く利己的で、母にさえ敬意を見せない
皇宮の人々
顧成燾 演:海一天
皇帝。冷酷で疑い深く、家族間であっても容赦はしない。
いがみあう息子たちよりも甥の顧晏惜を可愛がっているが、心から信頼しているわけではなく、何度も忠誠を試す
顧成焄(凌王) 演:盧星宇
皇帝の弟で、顧晏惜の父。最初の正室を亡くしている。顧晏惜とは良い関係にない
簫王妃
凌王の正室。人望の高かった前正室の継室であることから悪く言われることもあるが、静かに耐えている
顧晏恭(憲王)
皇帝の息子(たぶん世継ぎ)。王位を狙う
顧晏睿(恵王)
皇帝の息子(たぶん憲王より年下?)。王位を狙う
六皇子
母の身分が低く、十分な教育が受けられていない。皇帝に疎まれており、常におびえた様子を見せる
太后
皇帝の母。無情な皇族の中では希少な人格者で、血で血を洗う政争に胸を痛めている。
花家の大奥様とは婚姻前からの親しい付き合い
長青
皇帝の側近
その他の人々
抱夏
花芷の侍女。主に花芷のお付きを務める
迎春
花芷の侍女。美人で有能。主に侍女たちの取りまとめをおこなう
沸冬
花芷の侍女。料理上手。
覓秋
花芷の侍女。とあるきっかけで花家を離れる。
念秋
花芷の侍女。貧民の出だが真面目で集中力が高いことから、経理を担当する
陳情
皇帝直下の諜報機関である七宿使に属する。もともとは傲慢で横柄な態度だったが、顧晏惜に叩き直され側近のような立場となる。抱春に気がある
鄭虎
皇帝直下の諜報機関である七宿使の副司使に任命される。恰幅がよく力自慢。
李猴
皇帝直下の諜報機関である七宿使に属する。俊敏さが取り柄で、よく密偵として働く
白銘夏
酒楼の経営者。花芷とは良いビジネスパートナー。とある出来事から沸冬と親しくなる
微ネタバレ感想
まっすぐな性格過ぎて言いたいこと言ってしまう祖父と孫娘がその結果を被る話……というと結構身も蓋もないがそんな感じ。
家族の絆、女性自立、過去の事件にまつわる復讐譚、というお約束をしっかり踏まえており、割とずっと既視感を覚え続けてはいたが、テンポ良く進むのでサクサク見れる痛快劇。
というのも女主があまりにも無敵すぎる。やることなすこと大成功で、ありえん早さで金溜まるから。菓子屋ってあんなに儲かるの? 現在の感覚でいうと億単位で稼いでるっぽいけど。
成功譚としてはなろう系くらいうまくいくので、そんなわけないやろと思いつつ見ていて気持ちは良い。
終盤はさすがに皇帝に言いたいこと言いすぎて、そりゃそうなるやろ…とあきれる部分もあった。
正しかろうが、なかろうが、人は自分の発言の結果を考えるべきだよ。気持ちはわかるけど。
女性自立的な要素も、はいはい流行ってるねーーと冷めた見方をしてしまうけど、最初はバラバラだった家族が力を合わさずには生きていけない状況で一致団結していく流れはやっぱり面白い。
大家族だから色んな人がいて、最初は感じ悪い人もいるんだけど、ごく一部を除いてはみんな根っからの悪人ではないし、どこか愛すべきところがある。
一度極貧生活を経験したことで高慢さはかなぐり捨て、終盤ではすっかり深い絆で結ばれた家族になっていくのはいいね。なんだったら、血縁がなくても身内になれば「家族」だと断言して守り合う。
家族間での殺し合いが日常茶飯事な、愛も情もない皇家とは対照的に描かれている。
男主の仮面による二重生活とか復讐劇については、あるある展開すぎてあまり工夫や驚きもなく、割とどうでもよかった。
アクションは大変お上手な俳優さんだったから、どうやって撮ってるのか分らんけどド派手なアクションは見ごたえアリで良い。中国ドラマならではの人間離れっぷりを遺憾なく発揮。
ただどうにも男主を好きになりきれなかったのは、クソ皇帝に忠誠を誓ってるところかな。やることなすことクソでしかない皇帝に散々振り回された挙句「恨みはない」って最後に言ってたけど、いやちょっとは恨めよ、と思った。おめーも身内しか大事にしないタイプか? 守るべきものは他にあったはず。
仮に女主を処刑せよとダイレクトな命令が下ったらどうするつもりだったんだろうか。
今一つ何を考えているのか分からない、魅力を感じられない男主だった。
二番手男はとにかく良い人だったけど、肝心なところで押しが弱い(よくある二番手っぽい)のと、女主が大胆過ぎてあまり相性は良くなかったと思う。でも尽くして尽くして報われないのではなくて、ずっと友人として良い関係だったし、最後には自分なりの幸せを掴んでいきそうな雰囲気があって良かった。最後まで良い男でいてくれて嬉しい。何だったらこっちとくっついてもいいよ、と思ってた。ちょっと頼りないけど考えはしっかりしてたよ。
サブカップルも丁寧に馴れ初めを描いてくれたし、彼らなりの成長がみられたし、ピュアで可愛かった。美男美女だし。
従兄妹や侍女の結婚も、顛末がそれぞれ違って面白い。家族とは本当に色んな形があって、ひとくくりにはできないものだと思わされる。
全体的にご都合主義展開は目立ちつつも、疾走感ある作りでそれほど気にならず完走できる作品。
暗君にだいぶ振り回されるので腹は立つけど、例によって最後には厄介者が根こそぎいなくなる大団円。
今作はその大団円の描き方が気持ちよかったので許した。
苦労して築き上げた絆や平和がこれから先も続くといいね。


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