九重紫 あらすじ・登場人物・感想

4.0

あらすじ

竇昭は夫に裏切られ、冷酷無比と名高い宋墨に救われるが、政争に巻き込まれて二人同時に命を落とす。しかし目を覚ますと、記憶を保ったまま幼少時に戻っていた。
今度こそ不幸な人生は歩むまいと、類まれな商才を開花させてゆく竇昭。その中で再び宋墨と出会い惹かれてゆくが、二人は運命を変えられるのか。

登場人物

竇昭(ドウ・ジャオ) 演:孟子義(モン・ズーイー)
竇家の嫡女。知略に優れ、自立心に富んだ芯の強い女性。前世で尽くした夫に裏切られたことから、男に頼らず自分の力で生きようとする。母の死因に疑念を抱いている

宋墨(ソン・モー) 演:李昀鋭(リー・ユンルイ)
英国公の嫡男。父との折り合いが悪く、伯父の定国公・蒋梅蓀を敬愛している
前世では父、弟、太子など多くの人間を手にかけており、深い恨みを抱いていた

紀詠(ジー・ヨン) 演:夏之光(シア・ジーグァン)
竇昭の親戚の修行僧。知性にあふれ医術に明るい。竇昭のことを重要な場面で導く。まるで未来を知っているような口ぶりを見せることも

竇世英(ドウ・シーイン) 演:姬晨牧(ジー・チェンムー)
竇昭の父。側室を迎えたことが正室であった竇昭の母の死を招き、それから竇昭に対して負い目がある。優しい性格だが、気弱で兄の言いなりになりがち

趙谷秋(チャオ・グーチウ) 
竇昭の実母。竇世英の正室だったが、夫が親友の王映雪を側室に迎えたことに傷つき亡くなる

王映雪(ワン・インシュエ) 演:張萌(アリーナ・チャン)
竇世英の継室。元々は趙谷秋の親友だった。したたかで性根が悪く、竇昭とは敵対している

竇明(ドウ・ミン) 演:李百恵(リー・バイフイ)
王映雪の娘。前世では竇昭の夫・魏廷瑜と不義の関係になり、竇昭を憎んでいたが、今世では素直で無垢な性格

竇世枢(ドウ・シーシュウ)
竇世英の兄であり、竇家当主。礼部尚書という高い地位にあり、貪欲に権力拡大を目指している

崔太夫人 
竇昭の祖母。息子二人の在り方に失望している。母を失った竇昭を育て、愛している

魏廷瑜(ウェイ・ティンユ) 演:李欣澤(リー・シンゾー)
侯爵家の嫡男で竇昭の前世の夫。前世で竇昭を裏切り貶めた。
両親を亡くして以降姉に育てられたため、頭があがらない

趙璋如(チャオ・ジャンルー) 演:劉美彤(リウ・メイトン)
竇昭の母方の従姉妹。少々ガサツで乱暴なところがあるが、竇昭との絆は深い

苗安素(ミアオ・アンスー) 演:孔雪児(コン・シュエアー)
竇昭の幼馴染。商家の娘で、竇昭と一緒に商いをしている

蒋梅蓀(ジャン・メイスン) 演:章呈赫(ジャン・チョンホー)
定国公(将軍家)。宋墨の伯父。忠義に厚く清廉な将軍だが、前世では陰謀により死亡し、一族もろとも滅門した

宋宜春(ソン・イーチュン) 演:王九勝(ワン・ジューション)
英国公(将軍家)。宋墨の父だが、なぜか宋墨につらく当たり、次男だけを溺愛する

蒋蕙蓀(ジャン・フイスン)
英国公夫人で、定国公の妹。宋墨の母。息子二人を平等に愛する

宋翰(ソン・ハン)
宋墨の弟。父の愛を一身に受ける。宋墨のことは敬愛している

皇帝
どこか不器用な太子、野望を見せる慶王、汚職にまみれた貴族たちを苦慮している。体調がすぐれないことから、後継者争いが激化してゆく

太子 演:葉祖新(イエ・ズーシン)
前皇后との間に生まれた。高潔であろうとするあまり、あやういところがある。

慶王 演:董子凡(ドン・ズーファン)
現皇后の息子。皇位を狙い、多くの貴族と徒党を組む

萬(万)皇后 演:ユミコ・チェン(鄭希怡)
皇帝が床に伏している間は代わりに政務をこなす、有能な皇后。慶王を皇位につけるため暗躍する

淑徳長公主
皇帝の姉妹。賢い竇昭を気に入る

鄔善(ウー・シャン) 演:全伊倫(チュアン・イールン)
鄔閣老の孫。王映雪が竇明のお見合い相手に選ぶが、本人は竇昭を気に入る。温厚篤実な箱入り息子

陳嘉(チェン・ジア)
宋墨に使える隠密。趙璋如と親しくなる

ネタバレなし感想

流行りのタイムリープ(死に戻り)系だけど、思ったより積極的に未来を変えようとはしていない。というより、今生では自分が生き抜ける環境を作り、前世の夫との結婚から逃れさえすれば満足だったのだろう。

知略に長けた賢い主人公がズバズバ問題を解決する痛快劇なのだろうけど、あまりにもスバスバ言いすぎるからあんまり好感持てなかった……花芷とか羅宜寧にちょっと似てるかもな。
正しさで人を殴りつけるタイプ。

男主は特に好印象も悪印象もないのだけど、いまいち印象薄い……
お顔立ちが地味に感じてしまうのは個人の好みもあるだろうけど、体格がヒョロすぎてとても将軍には見えない。こういう役柄って、どうしても視覚的な説得力もないと魅力を感じないよ。
演技は悪くないけど、何というかもう一歩が足りない感じ。女主と一緒に恋に落としてほしかった。落ちなかった。

ストーリーはよくある復讐モノにおまけ程度のタイムリープ要素を足した感じで、全体的に中だるみなくまとまってはいる。ただ、全体的に暗い。常に誰かしらの裏切りや悪事があばかれていく陰鬱な世界やで。拷問シーンも多め。

一応ハッピーエンドと言える形になっているけど、終盤でだいぶ力業があったから、(中国ドラマあるあるとはいえ)なんか消化しきれない感じ。急に都合の良い展開がねじ込まれて無理やりハッピーエンドになるんだよな。もうちょっとやりようはなかったのか。

見て損はしてないけど、見て良かったほどでもないかも。
やっぱり男主は見てくれの好みや説得力も大事だなぁ。多少ストーリーに難があっても見た目が好きなら、何だかんだで楽しめる。そうでない場合は大体苦痛になる。

ネタバレあり感想

紀詠の伏線回収されへんのかい!!!!!!

彼もほぼ間違いなくタイムループ者だし、何だったら影の主人公と言っても良い。竇昭を想っていたようだし、彼との物語も見てみたかったな。もう何周もしているっぽい雰囲気もあるから、もしかすると彼の知る未来のどれかでは竇昭を口説いていて、良い結末を得られなかったのかもしれない。

ところで、終盤に急に入ってきた十三神穴(だっけ?)とやらと、雪霊芝のことはあんまり許してない。ご都合ファンタジーが過ぎるやろ。
雪霊芝を皇帝が譲ってくれたのは太子を守るためだったのに、見た感じ復職はしてなさそうで平和を満喫してるだけっぽいのもモヤる。命を救われたなら皇帝の意を汲んでも良さそうなものだけど。

苗安素の恋はバッドエンドになるのが分かってたから悲しかったけど、二人とも死ぬと思ってたから生き残ったのはちょっと意外だった。宋翰は悪役だったけど安素への愛だけは本物だったから、二人の短い恋は甘く魅力的だった。

というか竇昭も宋墨もドライすぎない? 妹や弟への対応見ると、あんまり興味ないんだろうなという感じでかわいそうだった。身内と認めた人には寛大でも、それ以外の人には冷淡なところも似たもの同士夫婦。そんなところ似なくてええねん。

復讐と改革がテーマだったけど、見終わっても全然胸がすかない陰鬱ストーリーだった。
陰鬱系でも、何か人生の教訓を得る的な話の組み立てだと好みなんだけど、どちらかというと戦略で敵をぎゃふんと言わせることが主眼だったみたいで、しかも肝心の終盤が雑だったから何とも。
復讐モノが三度の飯より好きな人なら楽しめるかも。

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